野球のマイナーリーグを舞台にしたケビン・コスナー主演の映画がある。 題名も『マイナーリーグ』。 ハンバーガーをかじりながら街から街へとバスで移動し、球場に着いても観客はパラパラ。実力次第でメジャーリーグに昇格できるものの、結果を残せなかったものには「クビ」の宣告が待ち受ける。この作品は、そうしたマイナーリーガーの悲哀を描いた秀作である。
昨季、メジャーリーグ(デビルレイズ)で15本もホームランを打っているバッターをつかまえて「意外性の男」と呼ぶのは失礼かもしれないが、こういうバッターが下位にいるのは、相手にとっては脅威だ。
ドイツW杯後に引退したサッカー元日本代表の中田英寿が「日本人の最高の武器はアジリティー(俊敏性)だ」と語っていた。テクニックでもスピードでもなく「アジリティー」と言ったところに妙な説得力があった。
過ちを改めざる、これを過ちという――。toto(スポーツ振興くじ)の運営を見ていると「論語」の中に出てくる孔子のこの言葉を思い出す。日体協への07年度の助成金がゼロになることが明らかになった今、存在意義を見いだすのは困難だ。
「For Iggy, Bomber debut comes up no Dice」(井川は松坂ではなかった) 試合翌日の『デイリー・ニューズ紙』の見出しがこれだ。 オリオールズ相手に5回を8安打7失点。井川慶(ヤンキース)のメジャーデビューは散々だった。変化球が決まらず、苦し紛れに投げたストレートがことごとく打ち返された。
世間を騒がせている西武球団の利益供与問題。いわゆる「裏金」には2種類あると私は考える。ひとつは違法性の疑いの濃いもの。多額の“栄養費”などを選手側が税務申告しなかった場合、脱税の罪に問われる可能性がある。仮にキックバックを要求し、不正に懐に入れた者が球団内にいたら、それは背任にあたる。
スッタモンダの末に今秋のドラフトから裏金の温床とみなされてきた「希望枠」が撤廃されることになった。 多くのメディアは「一歩前進」と評していたが、果たしてそうか。下位チームから順番に指名する完全ウエーバー制を導入しない限り、不正は後を絶たないだろう。