ジャパン、イングランドに力負け ジョーンズHC初陣飾れず 〜リポビタンDチャレンジカップ〜

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 22日、ラグビーの国内テストマッチシリーズの「リポビタンDチャレンジカップ2024」が東京・国立競技場で行われ、世界ランキング12位の日本代表(ジャパン)が同5位のイングランド代表に17-52で敗れた。

 

 エディー・ジョーンズHCの第二次政権は黒星スタートとなった。東芝ブレイブルーパス東京のリーグワン制覇に貢献したHO原田衛、早稲田大学2年のFB矢崎由高らスタメン5人が初キャップを刻んだ。

 

 この日の対戦相手イングランドとは、昨年W杯フランス大会のプール戦以来の対戦。ジョーンズHCにとっても15年から22年まで率いていたチームだ。この日のイングランド代表のスタメン、FLサム・アンダーヒル、SOマーカス・スミスらは若手時代に自らが抜擢した選手たち。スティーブ・ボーズウィックHCもジャパンとイングランドでFWコーチを任せており、因縁浅からぬ相手である。

 

 新生ジャパンが掲げる“超速ラグビー”とは――。ジョーンズHCが就任後、初のテストマッチということもあり国立競技場には4万を超える観客が集まった。ジャパンは素早いテンポのパス回しから敵陣に迫る。前半3分、相手の反則を誘って獲得したPGをSO李承信が確実に決めた。その後もジャパンが敵陣でプレーを継続し、7分と10分に22mライン内でマイボールラインアウトを獲得したものの、仕留めきれなかった。

 

 すると徐々にペースはイングランドに。14分、ジャパンは自陣でのラインアウトモールには耐えたが、FLチャンドラー・カニンガムサウスにトライを奪われた。24分にはM・スミスに単独突破を許し、インゴール中央に飛び込まれた。いずれもコンバージョンキックをスミスに決められ、3-14。前半はM・スミスのパスから2トライを加えられ、3-26で終えた。

 

 後半に入ってもイングランドに押し込まれる。3分、9分にトライを奪われ、点差を広げられた。15分、M・スミスが矢崎に対するアーリータックルでシンビン(10分間の一時退場)で数的優位に立ったが、チャンスを生かし切れない。逆に18分、イングランドがトライ。点差は42点(3-45)に広がった。

 

 意地を見せたいジャパンは20分、FL山本凱をピッチに送り出す。この日ジャパン8人目の初キャップ。リーグワン屈指のタックラーが勢い付ける。26分、山本が突破し、チャンスメイク。最後は大外でWTB根塚洸雅がインゴール左隅に飛び込んだ。29分にはLOワーナー・ディアンズが抜け出し、FB山沢拓也のトライをアシスト。いずれもSO松田力也がコンバージョンキックを決めた。

 

 しかし反撃もここまでだった。37分にトライを決められるなど17-52でノーサイド。新生ジャパンの初陣は黒星発進となった。

 

(文・写真/杉浦泰介)

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